中世の偉人トマス・アクィナスが考える正義とは?
こんにちは! 占星術師の中田です(^^)/

トマス・アクィナス
13世紀のヨーロッパに生きた神学者であり哲学者のトマス・アクィナスの「正義」についての考えを、山本芳久著「トマス・アクィナス 理性と神秘」(岩波新書)を参考にしてお伝えしたいと思います。

”正義”とはどういうこと?
トマス・アクィナスは、著書「神学大全」の中で、「正義とは、この世界において、共に生きている他者の善を適切な方法で配慮する意志の力である」ということを述べています。
ここでいう「善」とは、倫理的な善悪の善というよりも、“自分にとって善いこと“という幅広い意味でとらえて頂ければと思います。
自分以外の人の善、そして自分が属する共同体全体の善をふさわしい仕方で配慮する意志の力が「正義」だというわけですね。
もちろん他者のことや共同体(家庭、職場、あるいは自分が属している団体・グループや地域社会など)での善を考えるということは、自然にしていることもいろいろあると思います。
しかし、例えば自分のことを考えることでいっぱいの時というのは、人のこととか共同体全体の善を考える余裕がないということもあるでしょう。
また、あの人にとっての善など考えたくもないと、思う時もあるでしょう。
そう考えると、他者や共同体全体の善について適切な仕方で配慮するということは、簡単なことではないのかもしれません。
ですが私たちはやはり、1人で生きていくというのは難しい存在ですよね。
誰かに頼って、共同体に頼って、お互いに支えあって生きているわけですので、他者と共に、そして共同体と共に、より善く生きていくために必要とされるのが「正義」だということをトマスは言っています。
自分以外の人のことや、共同体のことを配慮していきましょうということですね。
「正義」と「信じる」こと
ところで、「正義」と「信じる」ということは、つながりが深いともトマスは言っています。
私たちは例えば食糧や日用品、水道、電気、交通手段など様々なものが、人の助けがないと生活に困ってしまいますよね。
さらに情報においても他者やいろんなメディアから得ていますが、それら外部からの情報を信じない、自分で経験して知っている事柄しか受け入れないということになると、非常に限られた知識や情報だけということになってしまいます。
もちろん情報の信ぴょう性を確かめることや、振り込め詐欺その他勧誘などに注意することは大切ですが、他者のもたらす知識や情報を過度に信じないとなると、世界が狭まって生きづらくなってしまうでしょう。
そこでトマスは、人間の交わりにおいては、信じることが大切だと言います。
そして、信じることが“正義の土台”なのだとも言います。
他者への配慮は、他者の言葉を信じることが土台になってくるということですね。
それゆえに、嘘は、正義の土台である「信じる」ことを損ねてしまうという大きな損害を生むことになるので、罪だと言います。
信じられなくなると、他者や共同体への配慮ということもできなくなってしまうから大変なことです。
「信じる」ことと「知る」こと
それから信じることは、知ることの前提ともなります。
例えば、数学の魅力を信じる人は、数学の研究を進めていくでしょう。
スピリチュアルな世界を信じる人は、目に見えない世界を受け入れて、知識を得ていくでしょう。
信じている分野においては、深い内容の知識を得やすくなります。
信じているからこそ、自分もオープンになり、さらに知的欲求も高まることで、深い内容についても吸収しやすくなりますね♪
「正義」と「信じる」ことと「知る」こと、これらはつながっていて、私たちにとって必要な「徳」なのだということですね。
中世に生きたトマス・アクィナスの哲学は、現代でも活用していく意味があると私は思います。
みなさまにとって、正義がスムーズになされますように ☆彡
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